新事業進出・ものづくり補助金の準備|次回公募に向けて早めに進めておきたいこと

「新事業進出・ものづくり補助金の準備は、公募が始まってから進めれば間に合うのだろうか」――ご相談の中で、このようなご質問をいただくことがあります。
2026年10月時点で、第1回公募の申請締切は令和8年10月30日(金)18:00です。一方、次回(第2回)公募の開始時期や締切は、現時点では確認できていません。
本記事では、新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 特設サイトと第1回公募要領をもとに、次回公募を見据えて、公募開始前から進めやすい準備を整理します。
目次
新事業進出・ものづくり補助金の準備を、公募開始前から始めたい理由
第1回公募は、公募開始が令和8年6月29日、申請締切が10月30日と、約4か月にわたる公募期間が設けられました。採択発表は令和9年1月頃の予定とされています。
公募要領には、準備に時間がかかる項目について、次のような趣旨の注意書きがあります。
- GビズIDプライムアカウントの取得が遅れても、申請期限の延長等は認められない
- 一般事業主行動計画の公表手続きが遅れても、申請期限の延長等は認められない
つまり、これらは公募が始まってから動き出すと、思わぬ形で申請に間に合わなくなるおそれがある項目です。次回の日程が未発表の今は、こうした項目から着手しやすい時期ともいえます。
公募前から進めやすい準備の一覧
公募要領の記載をもとに、公募開始前から取り組みやすい準備項目を表にまとめました。
| 準備項目 | 公募要領上のポイント | 所要期間の目安 |
|---|---|---|
| GビズID プライムアカウント | 申請に取得が必要。採択後の手続きでも利用する。 | 発行に1週間程度 |
| 一般事業主行動計画の 策定・公表 | 次世代育成支援対策推進法に基づく計画を、申請締切日時点で有効な状態で「両立支援のひろば」に公表しておく必要がある。 | 公表に1〜2週間程度 |
| 付加価値額・ 賃上げの目標 | 付加価値額の年平均成長率+4.0%以上、一人当たり給与支給総額の年平均成長率+3.5%以上、事業場内最低賃金は地域別最低賃金+30円以上。未達の場合は返還義務が生じる要件を含む。 | 社内での目標設定に時間がかかる場合がある |
| 金融機関による 確認書 | 金融機関から資金提供を受けて実施する場合に必要。自己資金のみの場合は提出不要。 | 金融機関との調整次第 |
| 事業計画の骨子 | 事業計画の内容は電子申請システムへ入力する。会社全体の事業計画と連動していることが重要とされている。 | 検討・練り直しに時間がかかりやすい |
上の表のうち、GビズIDと一般事業主行動計画は、所要期間が公募要領に明記されています。ほかの項目より先に動き出しておくと、後の作業に余裕が生まれます。

新事業進出・ものづくり補助金の準備で、事業計画の骨子を整えるときの視点
事業計画の作成には、どうしても時間がかかります。公募前の段階では、細部の文章ではなく、骨子に当たる部分を先に整理しておく方法が考えられます。
骨子として整理しておきたい点は、たとえば次のとおりです。
- どの枠を想定するか(新製品・新サービスの開発か、新市場への進出まで含めるか)
- 投資の対象と、その金額感
- 付加価値額と賃上げの目標を、社内で無理なく説明できるか
- 資金を金融機関から調達する場合、その相談先
枠の見立てについては、「新事業進出枠」と「革新的新製品・サービス枠」の違いを比較した記事もあわせてご覧ください。
なお、事業計画は申請者ご自身で作成する必要があります。公募要領では、認定支援機関などの外部支援者から助言を受けることは差し支えないものの、作成自体を申請者以外が行うことは認められないとされています。外部支援者がいる場合は、その支援者名や支援内容などを電子申請システムに入力する決まりもあります。
次回公募の情報が出たときに、あらためて確認しておきたいこと
次回公募については、日程だけでなく、公募要領の内容そのものが改訂される可能性もあります。公式サイトに情報が掲載された際は、次の点を確認しておくと安心です。
- 公募開始日、申請受付開始日、申請締切日
- 補助上限額・補助率・補助対象経費に変更がないか
- 賃上げ要件や加点項目に変更がないか
- 応募申請ガイドや事業計画テンプレートなど、申請準備に使える資料の公開状況
第1回の公募要領では、応募申請ガイドや事業計画テンプレートは「後日公開予定」とされていました。次回以降も、こうした資料が公表されれば、準備の進め方が具体的になります。

新事業進出・ものづくり補助金の準備のまとめ
次回公募の日程は未発表ですが、公募要領に所要期間が明記されている準備項目は、公募開始前から取り組みやすい内容です。
特に以下の点は、頭に入れておきたいポイントです。
- 第1回の申請締切は令和8年10月30日(金)18:00、次回(第2回)の日程は現時点では確認できていないこと
- GビズIDプライムは発行に1週間程度、一般事業主行動計画は公表に1〜2週間程度かかり、遅れても期限の延長は認められないこと
- 付加価値額+4.0%、給与支給総額+3.5%などの成長目標を、社内で整理しておくこと
- 金融機関から資金提供を受ける場合は、金融機関による確認書が必要になること
- 事業計画は申請者ご自身が作成する必要があり、外部支援者の関与は入力が求められること
「自社の場合、どの準備項目から着手すればよいか」「事業計画の骨子を整理したい」など、具体的なご相談はお気軽にご連絡ください。初回相談は無料、全国オンライン(Zoom)対応しています。
参考情報
本記事の内容は、以下の一次情報をもとに作成しています。申請を検討される際は、最新の公募要領とスケジュールを公式サイトでご確認ください。
- 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 特設サイト(公募要領・スケジュール)
- GビズID 公式サイト
- 両立支援のひろば(厚生労働省)
- 当サイト「革新的新製品・サービス枠」解説記事
- 当サイト「新事業進出枠」解説記事
執筆:中小企業診断士×行政書士 瀧澤はるか


